二酸化炭素を使う?スポーツイベントで人気の炭酸ガス特効とは?

特効演出には、CO2を使ったものがありますが、CO2とは炭酸ガスのことで、二酸化炭素とも呼ばれます。コンサート会場などで、ステージの前に垂直に向いたホーンをいくつも並べて、炭酸ガスを一気に放出する演出は、テレビの歌番組でもよく使われます。炭酸ガスは液化状態でボンベに入っており、使用する際はボンベの圧力を利用して一気に噴射します。白い煙が噴射するので視覚効果があり、観客の視線をステージに集中させることが可能なのです。特効には、煙を使った演出がいくつかありますが、煙の種類によっては、いつまでも空中を漂っているものもあります。

特効演出によっては、そのほうがいい場合もありますが、炭酸ガスを使うと、噴き出した白い煙はすぐに消えてなくなります。演出の内容によっては、すぐ消えてほしい場合もあるので、そのような場合に炭酸ガスが使われるのです。通常、炭酸ガスを噴射する装置は据え置き型が多いですが、小型で持ち運びのできるガンタイプもあります。ガンタイプは、コンサート会場やイベント会場などで、複数のスタッフが手に持って、思い思いの方向に炭酸ガスを噴射させて、さらに効果をアップさせるような使い方も可能です。

また、ガンタイプは手軽に使えるので、結婚披露宴で新郎新婦が入場するシーンや、ハロウィンパーティなどにも使われています。このように、炭酸ガスは取り扱いが簡単で危険もないため、素人でも気軽に扱えるのがメリットです。そのため、大規模施設から小規模施設、結婚式場に至るまで、幅広く活用されています。炭酸ガスは二酸化炭素とも呼ばれますが、二酸化炭素は地球温暖化の原因とも言われており、現在世界中で脱炭素化の重要性が叫ばれています。

脱炭素化とは、温暖化の原因となる二酸化炭素を、減らそうという運動のことです。では特効演出で、炭酸ガスを使うのは問題ないのでしょうか。炭酸ガスは、アーク溶接やドライアイス、医療現場、炭酸飲料やビールなどにも使われています。ここで使われる炭酸ガスは、工場などから発生する、純度の低い粗炭酸ガスを精製したものです。つまり、もともと工場の製造過程で、空気中に放出されるはずだったガスを使っているので、新たに炭酸ガスを発生させて、温暖化に悪影響を与えているわけではありません。だから、特効演出でCO2を派手に噴射させても、地球環境を悪化させているわけではないのです。特効演出に欠かせないCO2は、工場から排出された二酸化炭素を再利用したものなので、クリーンな演出と言うことができます。