ドライアイスは安全に気を付ければ、あらゆるシーンでとっても素敵な演出に仕上げてくれます。
ドライアイスってどんなもの?
ドライアイスは二酸化炭素(炭酸ガス)を個体にしたもので、溶けても水にはならず、気体・炭酸ガスに戻っていきます。
空気中に置くと霧上のスモークが立ち昇りますが、これは、-79度とかなり低温度のドライアイスが、空気中の水分を凍らせて白煙が発生する特性からきています。
また、水に入れると一気に温められて、大量のスモークを作り出します。
使用量によって変わります。
ドライアイスは、会場の規模や演出したい用途に合わせて量を決めていきますが、
例えばCМや動画撮影で少し商品を際立たせる単に使いたいならば2~3キロで、大きなステージや広めの会場ともなれば何百キロと使用することもあります。
多すぎても少なすぎても、希望する演出にピッタリなスモークの量を出すことが出来なくなってしまうので、あらかじめ確認しておきましょう。
実際に舞台でどんな演出で使われるの?
ドライアイスは幻想的なシーンを作り出すのが得意です。
ホラーのぞっとするような怖い雰囲気のものから、何者か不明の登場シーンや、場面をガラリと変えたい時などに瞬時にスモークを出すことが出来ます。
ドライアイスのスモークは冷却の特性上、下へと溜まっていくので、会場全体を覆わないからこそ、異空間なステージを際立たせることが出来ます。
結婚式での素敵な使い方。
結婚式等のイベントで実は大人気のドライアイス演出ですが、花嫁の入場や退場シーンで床一面にむくむくとしたスモークを漂わせ、足元がすっぽり隠れる様子はアイドルやプリンスのようで綺麗です。
また、披露宴のキャンドルサービスで各テーブルにドライアイスを置いてカラフルなスモークを出すようなものまで、おしゃれな雰囲気は写真映えもして素敵です。
CMでも使い道がたくさんあります。
例えば食品系のCМで、焼き肉のジュージューと焼ける煙をドライアイスで表現したり、アイスのひんやり感を出してみたり、探してみるとかなりたくさんあると思います。
また、スポーツ関係のCMでも、選手の周りをスモークで覆ってかっこよく際立たせてみたりする演出にも使われています。
ライブ演出での使い方。
音楽ライブやPV撮影でもドライアイスは使われます。
冬のシーンを作る際にスノーマシンと併せて使ったり、独特の雰囲気を持つアーティストにはドライアイスの幻想的な雰囲気が良く似合うので、歌の間に地面に近い場所でスモークを広げたりすることもあります。
観客を興奮させる他の特殊効果と違い、世界観を感じさせるための装飾として 使われることが多いですね。
ドライアイススモークという装置があります。
ドライアイススモークは、装置の内臓ヒーターによって水を温め、ドライアイスとお湯を反応させて白煙を発生させるという仕組みのものです。
多少の空気の動きでは上に昇ってしまうこともなく、下の方に雲海が広がるような形を作ることが出来ます。
しかし、床が濡れてしまうため使用場面には気を付けてください。
工夫してより多くの演出に役立ててください。
ドライアイスの白煙は空気よりも比重が大きく、高所に設置することでその噴出口からはまるで滝のように下へ下へと落ちていくような効果を出すことが出来ます。
また、この現象を使用して白煙の壁のように広い範囲を覆いたい場合は、その幅で滝用BOXのようなものを作ってみるのも手ですね。
工夫次第で、煙の形を変えられるのも面白いです。
環境問題に配慮しています。
実はドライアイスをはじめとする特殊効果では、CO2を使うものがたくさんありますが、どれも工場等で出されたCO2を再利用したものなので、環境問題にも配慮しているのです。
ドライアイス演出によってCO2を排出していますが、元は副産物な直接CO2を増やしていることにはならないので安心ですね。
扱い方に注意して安全に使用してください。
ドライアイスは二酸化炭素が気化するので、密室で使うとなると酸欠になる恐れがあります。
酸欠によって、めまいや頭痛等の症状が現れることがあるため、必ず換気が出来る環境で使用してください。
特に舞台演出で使う場合は、観客との距離も近いと思いますので、細心の注意が必要です。
また、直接手で触ると火傷してしまうので、必ず手袋を着用してください。
ドライアイスがあらゆる場面でスモークを作り出し、雰囲気作りに貢献していることが分かりましたね。
安全に注意すれば初めての方でも使いやすく、工夫もしやすいものなので、是非学校行事などでも気軽に使っていただけたら嬉しいです。