野球もサッカーなどと同様に、屋外の広い球場で試合が行われるので、特効演出がしにくいスポーツの1つです。そのため、野球にはほとんど、特効演出が使われていないのが実状です。しかし、サッカーでもドローンを飛ばしたり、花火を打ち上げるような派手な演出が行われるようになったので、野球にも特効演出を取り入れる時期がきているのかもしれません。野球に特効演出を取り入れるとすると、サッカーのように試合開始の前に、多くのドローンを飛ばしたり、ナイターの際に球場の周辺から、花火を打ち上げるような演出が考えられます。

また、ホームランが出るたびに花火を打ち上げたり、鉄の筒から炎を吹き出すといった演出も、使えるでしょう。さらに、試合後のヒーローインタビューの際に、キャノン砲で紙テープを打ち出すような手法も、使えそうです。現在、多くの球団にマスコットキャラクターがいるので、これらのマスコットにキャノン砲を打たせるような演出も、映像的に面白いかもしれません。ただし、日本のプロ野球は、サッカーよりエキサイトしにくいスポーツなので、派手な特効演出が、観客に受け入れられるかという問題もあります。

いずれにせよ、新しい試みとして特効演出を取り入れるなら、上記のような手法が野球に合っていると言えるでしょう。もしこれらの特効演出を実施すると、古くからの野球ファンから苦情が出るかもしれません。しかし、若い野球ファンには歓迎される可能性が高いので、試してみる価値はありそうです。ただし、そういった凝った演出をしようとすると、「そんな暇があったら野球に精進しろ」という意見が出そうな気もします。野球はサッカーと比べると、観客は静かに試合を観戦しているので、派手な特効演出を根付かせるのは、簡単ではないかもしれません。

ただ、野球がサッカーと違うのは、野球場には大きなプロジェクターがあり、ヒーローインタビューなどの際に、使用されることです。これだけ大きなプロジェクターがあるのですから、これまでとはタイプの違った特効演出を、考案することもできそうです。ただし、ここで問題となるのが野球界の体質です。野球選手は、みんな野球帽をかぶっていますが、ルールブックを見ても、野球帽をかぶる義務はないそうです。つまり、野球帽は無理にかぶらなくてもいいのです。それでも、どの球団の選手も野球帽をかぶるっているのは、これまでのしきたりを覆そうという体質が、ないことの表れと言えるでしょう。そうであれば、特効演出というこれまでにないものを取り入れるのは、意外に難しいかもしれません。